テレワーク、在宅勤務の専門メディア
第1回から読む
実は『アオアシ』と『フットボールネーション』が愛読書なんです。
おお、まったく一緒ですね!(笑)
そうなんですよ。ずっと昔から。で、僕それいつかブログに書こうと思ってて。「マネージャーが読むべき3冊の本」は『ジャイアントキリング』と『フットボールネーション』と『アオアシ』だと(笑)。
まさにそうですね。この記事を読まれている方のために補足すると、3つともサッカー漫画で、『ジャイアントキリング』は主人公が監督で常識破りなやり方によってチームをつくっていく物語、『フットボールネーション』は身体論をベースに組織の動かし方とかバランスについてのヒントが満載、『アオアシ』はクラブユースが舞台で人材育成がテーマになっています。
なんで僕がそれらの本が好きなのかっていうと、自分がマネージャーの立場なんで、立場が近いっていうのもあるんですが、選手たちに考えさえる、自分で考えさせるようにする、「育成とは何か」が共通してるんです。
わかります。
『アオアシ』で主人公が悩む場面があるんですけど、そこでコーチが監督に「なんで教えてやらないんだ。教えてやったらすぐ解決するのに」って問い詰めるんです。監督はそれに対して「すぐに教えてしまうと、教えられることに慣れてしまうし、教えられたことは身につかない。自分で考えたことは自分の身になる。だから教えないし考えさせるんだ」って言うんですね。さらに、「簡単に教えちゃうのは指導者として怠慢だ」みたいなことも書いてあって。
指導者を育成するような内容ですね。
指導者としては、本当は指導するって教える方が簡単だし、手っ取り早く仕事できるようになる。でも、たぶん教えたところまでしか行かなくなっちゃうだろうなって思ったんです。だから僕もいつもメンバーたちに、なんにも教えないんです。「ホラクラシー」なんて言ってますけど、指示命令しない会社なんで(笑)。
自分で考える機会や環境づくりって大事ですね。
このあいだうちの会社に中途で入ってきた人が、「会社の数字のことをもっと教えてほしい」と言ってきたんですね。基本オープンにしているので、みんな見えるんですけど、「普通にエンジニアしていたら、数字の意味がわからない。わかりにくいので、勉強したい」って。「なんで?」って聞いたら「会社の中で、何が数字的に問題になってて、どこに注力しなきゃいけないのか知りたい。それを知ったら自分のやるべき仕事が見えると思うんです」って、そんなことをこっちが言わなくても本人から言ってくるようになる。指示命令しないと、みんな結構真面目で、基本的に「なんか仕事しなきゃ」と思ってるんで、自然と探すようになるっていう。
あと、アイディアって制約条件がある方が出やすいですよね。制約条件がなくてアイディア出すのが一番しんどい。会社の経営状態がどうなっているのかっていうのを制約条件としてアイディアを考えましたっていうことですよね。
そうです。
「制約条件」の話で、ちょっと違うように聞こえるかもしれないんですけど、私、大学の教員なんで論文を書くんですけど、論文てね、締め切りがないと書けないんですよ。
本もそうですね(笑)。
一応理論的にもそうだなって最近納得したのが、締め切りが「あんた書きなよ」とって言ってきてくれるんですよ。
はいはい。
あれね、会話のプロセスなんだってわかったんですよ。これに問われて、あなたはどう応答するかって、そこが問われているんです。でも、あんまりギリギリ締め付けてしまうと、ちょっとブラックな感じになってきちゃうんですけど。
僕は締め切りとか目標っていうのは「成長加速ツール」と位置付けています。成長加速に繋がらない目標は、目標ではないので。
適度な目標は伸びるためには必要な刺激ですね。
「働き方の本を書きましょう」と言われてからもう2年ぐらい経っていて。内容を考え続けてはいたんですけど締め切りがなかったので、いつまで経っても始まるきっかけをつくれなくて、こちらからお願いして締め切りを作ってもらったんです。そしたら執筆し始めることができた。 あと、締め切りがないと「もっといいものを」とってなって、永遠に終わらないんで。
なりますなります。でも最初から締め切りがあったらできないんですよね。機が熟してからの締め切りじゃないと(笑)。
そうですそうです(笑)。
いやわかるわ。僕も本の企画いくつか走ってるので。でも全然書けないんですよね。でもいざ動き出すと、逆に締め切りがないと。
締め切りがあったほうがリズムが。
そう、リズムがね。
リモートワークラボをフォローしよう。
リモートワークラボにいいね!する リモートワークラボをフォローする