【ボクらの働き方】倉貫義人(株式会社ソニックガーデン代表) × 仲山進也(楽天株式会社 楽天大学学長/仲山考材株式会社 代表取締役/横浜マリノス株式会社 プロ契約社員) × 宇田川元一(埼玉大学准教授)

【ボクらの働き方 第1回】倉貫義人(株式会社ソニックガーデン代表) × 仲山進也(楽天株式会社 楽天大学学長/仲山考材株式会社 代表取締役/横浜マリノス株式会社 プロ契約社員) × 宇田川元一(埼玉大学准教授)

第7回:「遊び」は「評価」できない

宇田川

ソニックガーデンの場合だと人事評価で差をつけないんですよね、確か。

倉貫

そうですね。評価しないです。

宇田川

それも大きいのかなって。やっぱり人事評価で差をつけるってことは、今流行りの言葉で会社的に「忖度」して、そこに合わせるってことなんですよね。それがいい、価値なんだって言う風に。そうすると評価する側にどうしても依存するようになっていくわけなんです。だって権力を持つんだから。そういうふうになる仕組みになってるんですよね。

倉貫

評価するっていうことは「計画してる」ってことですよね。

宇田川

そうそうそう。

仲山

あと、社内の表彰とかあるじゃないですか。あの手のものって、上司が部下に「これちょっとしんどいけど頑張って」と言って、その人が頑張ってやった場合にもらえることが多いなと思って。上司が出したお題じゃないことをやった人が表彰されるシーンが増えるとワクワクしてくるなと思うんですけど。

倉貫

戦国時代のね。

宇田川

論功行賞ですよね。そこにやっぱり遊びってあんまり生まれる余地は…

倉貫

評価しちゃうと遊び得ないですよね。遊びを評価しづらいですからね。

宇田川

そうですよね。だって事前に決まってますもんね。それをどれだけこなせるかっていうところの関係性がずっと再生されますもんね。ちなみに仲山さんって、会社の中で業績評価って上司…

仲山

人事考課もフリーなんです。

宇田川

え、人事考課フリーなんですか(笑)。

倉貫

放し飼いですよね(笑)。

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後半は会食しながら。

仲山

放し飼いです。「何してんの?」とか定期的に連絡をくれるような人もおらず。だから、社内フリーランスみたいな感じです。仲山に仕事を依頼するときは個別契約を都度結んで発注する、みたいな覚書が雇用契約にくっついてるんです。
僕は「楽天株式会社と契約している」と思っていて、どんな部署の人とでも仕事をするので、まさに社内フリーランスです。仕事の依頼がなくて社内失業していることもあります。

倉貫・宇田川

(笑)

仲山

人事考課がないので、給料はその契約になった時からずーっと据え置きです。この分ぐらいはどんな形でもいいから楽天に貢献するというのが自分の中の評価基準としてあります。店長さんたちに遊んでもらいながらコミュニティをかき混ぜるような活動をしていると、僕がハブになるようなカタチで店長さん同士のつながりができていって、みなさんの人生がちょっとプラスに変わって、「楽天コミュニティ、楽しいな」と思ってもらえたらいいなと考えています。

倉貫

お金のことを気にせず働く。お金のことを気にしないのが一番のお金持ちなんですよ。

仲山

そうですね。お金のことを心配することのないまま死んだ人が一番いいなと思います。