(最終更新 2018/08/07)
リモートワークは、あらゆる事情で通勤がハードルとなる人にとっては非常に有効です。では企業側にとって、リモートワークを採用する具体的なメリットとはなんでしょうか?
1.採用コストを抑えることができる
例えば1人の社員が産休と育休を取ることになったとします。育休終了後に復帰するというのが想定のパターンですが、保育園が見つからずに育休を伸ばすことになるかもしれません。
もしかしたら産後の体調が良くならず、通勤が困難になるかもしれません。または、生まれた子供に持病が見つかって、時短でも復帰がしづらくなるかもしれません。最悪の場合この社員は退職、という流れになると、新規に人を雇わなければならなくなります。その際の、引き継ぎも含めた採用コストは馬鹿にできないものになってしまうでしょう。
リモートワークなら、そういった通勤自体が障害となってしまう社員を失うことがなくなります。これは出産に限らず、家族の病気や親の介護など幅広い想定でのメリットとなります。
2.良い人材を逃しにくい
通勤を伴って、常に会社という場に出勤していることが第一に求められる職場体制だと、健康で、家族の世話などがない人間というのが暗に就業条件に含まれることになります。しかし突然の病気や怪我、家族やメンタルの不調、妊娠や出産など、通勤が困難になる可能性はどの社員にもあるのです。
優秀な社員が、PCさえあれば仕事はできるけど、決まった時間に会社に行くことができない・突然帰らなければいけなくなることが多い、という生活を送らざるを得なくなった時、「通勤」が必須条件である場合、その人材を失うことになります。これは企業にとってかなりの痛手です。
また、新しい人材を雇って1から育てるというのも、手間とコストがかかってしまうでしょう。通勤を排除することができれば、その社員の失わずに済むかもしれません。
3.人材の奪い合いに参加しなくて済む
会社という拠点に人を集めることを考えると、どうしても採用は通勤圏内に限られてしまいます。
そうなると、狭い範囲の中で他の企業と人材の奪い合いになってしまうという可能性も否めません。会社=集合場所という概念を捨てることができれば、地方に住んでいる人、海外に住んでいる人、諸事情で家から出ることのできない人など採用の幅が広がります。
リモートワークができる環境が整っていれば、苛烈な人材確保戦争に参加しなくても良くなるのではないでしょうか。
4.社員のメンタルが安定しやすい
会社という場所にいることが少なからず評価の対象含まれてしまうと(現状日本では、そういう方針の企業が多く見受けられます)、「満員電車で通勤」と、「なんとなく周りに合わせてズルズル残業」という二つの大きな落とし穴が現れます。
さらに子育てや介護など家の用事が多い人だと、家と会社を往復する時間を加味した結果、会社を休んでことに当たらねばならないという場合も多く、その度に本人と周囲に与えるストレスも大きな負荷となります。
通勤しなくていい会社なら、家の用事と仕事の行き来もスムーズになりますし、「会社」に行かなければ、またはいなければならないという時間の無駄を最小限に抑えることができます。これにより社員はもっと自由に、もっと効率よく、自分の仕事スタイルを形成することができるでしょう。
5.良い人材が集まりやすくなる
子育てや介護と仕事の両立に関するハードルが少ないということは、今日本において「眠れる人材」となってしまっている人たちにも積極的に働きかけることができます。通勤が足かせになってしまって、せっかくのスキルや経験が生かせないという人々を獲得することができれば、会社にとってかなりのメリットであると言えるでしょう。
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