多様な働き方が浸透しつつある今、在宅勤務を導入する企業が増えてきています。
従来の在宅勤務といえば、子育てや主婦業で家から出られない女性に選ばれる働き方というイメージが強いものでした。しかし、時代の変化が激しい現在では、働き盛りの男性も在宅勤務をする意味が出てきました。
では、男性が在宅勤務を取り入れる意味とはどんなところにあるのでしょうか。
この記事では、男性が在宅勤務する上でのメリット・デメリットを紹介します。
在宅勤務は30〜40代男性にも必須の働き方へ
日本政府により「働き方改革」働き方改革が進められる現在では、女性だけでなく30〜40代という働き盛りの男性にも在宅勤務を求められるようになりました。
在宅勤務が男性に対しても必須になってきた背景には、以下のような理由があります。
- 男女雇用機会均等法
- 共働きの増加
- 独身者の増加
- 兄弟人数の減少
上記の現象によって影響を受けるのは親の介護や育児です。
高齢化する日本で1つの課題になっている介護問題ですが、昨今では共働きや独身者の増加に伴い、男性が介護を担当することも増えています。
兄弟人数が減少していることを考えると、今後は働き盛りの男性でも親を介護する必要性が出てくるはずです。
また、育児中に仕事が続けられる側面も在宅勤務は注目されています。
日本政府では育児休業給付の制度を見直すことも検討しており
- 従来:月11日以上働くと育児休業給付が受けられない
- 改正度:在宅勤務により育児休業給付と給与の両方が受け取れる
というような案も出ています。
政府の動きや社会の変化によって、男性が在宅勤務をする必要性が出てきているということです。
男性が在宅勤務をするメリット
働き盛りの男性にも必須になりつつある在宅勤務。
ここでは男性が在宅勤務をすることで得られるメリットを紹介します。
男性が在宅勤務で得られるメリットには
- 時間を有効活用できる:生産性向上
- 出社に関するあらゆるコストを削減できる
- 出先でも業務を進められる
などがあります。
時間を有効活用できる:生産性向上
在宅勤務によって得られる最大のメリットは時間を有効活用できるところ。
上記のような仕事の成果に繋がらない行動を在宅勤務によってカットできます。
結果、精神的な負担が減り仕事の生産性が向上するというメリットが得られるのです。自分のペースで仕事ができるため、前述した通り介護や育児で忙しい男性でも仕事に従事することができます。
在宅勤務を取り入れることで社員が「働きたくても働けない」という状況を打破するキッカケを提供できるということです。
出社に関するあらゆるコストを削減できる
在宅勤務は従来出社する度にかかっていたあらゆるコストを削減できます。
出社に関するコストには
などが時間だけでなくお金の節約にもメリットがあります。
同じ給料でも支出を抑えることができればQOL(クオリティ・オブ・ライフ)が高まるのは間違いありません。
出先でも業務を進められる
在宅勤務できる仕組みを整えておけば、自宅以外の場所でも業務をこなすことができます。
急な予定によって外出しなければいけないシチュエーションは少なからず出てくるはずです。
この際、在宅勤務であれば無理なく業務をこなすことができます。
在宅勤務の仕事場は「家でなければいけない」という決まりがあるわけではありません。成果を出すことができれば、時差のある海外でも仕事ができるのも在宅勤務のメリットと言えるでしょう。
男性が在宅勤務をするデメリット
メリットの多い在宅勤務ですが、人によってはデメリットに感じることも。
男性が在宅勤務を取り入れた際にありがちなデメリットには
- 労働時間を無視して働きすぎてしまう
- 独身男性はサボりぐせがつくリスクがある
- 既婚男性は自由度が半減することも
などがあります。
労働時間を無視して働きすぎてしまう
在宅勤務をしていると、ついつい働きすぎてしまうことがあります。
特に働き盛りの男性の場合、労働時間を超過してしまう方も少なくありません。通勤や帰宅の必要がない分、精神的な負担が少なくなる在宅勤務ですが働きすぎによって疲労が蓄積してしまうこともあるのです。
生産性が向上し「まだまだできる」と思いがちの在宅勤務ですが、仕事の終了時間を設定するなどしてセルフマネジメントを行うことも大切と言えるでしょう。
独身男性はサボりぐせがつくリスクがある
一人暮らしの男性の場合、在宅勤務によってサボりぐせがついてしまうことも。
監視の目がない状況で難しい仕事を目の前にすると「ちょっと休んでから…」と考えてしまう方もいるようです。サボりぐせが習慣化すると仕事の生産性は極端に落ちてしまいます。
在宅勤務を行う男性の中には、セルフマネジメントの観点からコワーキングスペースやレンタルスペース、シェアオフィスなど、1人ではない環境にあえて身を置く方もいます。
自由度が高い故に起こりがちなデメリットですが、仕事がしやすい環境を構築することで生産性を高めることも可能です。
既婚男性は自由度が半減することも
既婚男性にとっては、自宅で在宅勤務することが返って苦痛に感じることもあるようです。
特にお小遣い制でお金をもらっていた方からすると、常に自宅にいる在宅勤務ではお小遣いが半減しプライベートも監視されるというデメリットも。
今までは「仕事の付き合いで…」と理由をつけて行っていた束の間の外食も、在宅勤務では実現しにくくなります。
常に家族から監視されているという点では、プライベートや自由が効かない側面に息苦しさを感じてしまうこともあるでしょう。
在宅勤務は働き盛りの男性の背中を押す
働き盛りの男性にとって、在宅勤務は自由度が高く生産性を高める新しい働き方になります。
しかし、人によってはサボりぐせがついたりプライベートがなくなったりと、負の側面が強調されてしまうことも。在宅勤務を本当の意味で成功させるにはセルフマネジメントと計画性が非常に重要になるということです。
- ビジネスパーソンとしてのビジョン
- 短・中・長期の目標設定
在宅勤務という働き方を通してどのようなことを達成したいのかは、定期的にブラッシュアップしていくことが大切と言えるでしょう。
在宅勤務は楽をするためではなく、自由度を高めて仕事の生産性を上げることが目的です。ゴールを明確にして計画的に行動することで、在宅勤務ならではの恩恵を受けられるようにしましょう。
まとめ
在宅勤務は「働き続けたい」と願う男性の希望を実現する1つの選択肢になってきました。
従来女性が行うイメージの強かった介護や育児なども、時代の変化によって柔軟な対応が求められています。在宅勤務によって時間を有効に活用できれば、仕事の成果を落とさずプライベートとの両立を図ることも可能です。
時間、経費、精神的負担など様々な無駄を削減し生産性を高めることが期待できる在宅勤務は、バリバリ働いて結果を出したい男性だからこそ得られるメリットもあるのではないでしょうか。
この記事を書いた人
茂木 太郎
フリーライター、ブログ、輸入物販をしながら海外ノマドをしているフリーランス。場所に縛られない生き方をしながら体験談をブログで発信中。主にヨーロッパとアジアを周遊しながら仕事をする生活を続けており、ストレスのない自由な働き方を追求しています。