テレワークは通勤のストレスから解放される働き方。今回はテレワークとノマドワークやSOHO、モバイルワークとの違いと、テレワークならではのメリット・デメリットを解説します。
テレワークとは「場所に縛られない」ノマド的な働き方
テレワークとは
- Tele(テレ):遠い、遠距離
- Work(ワーク):仕事
という2つの単語を組み合わせて作られたもので、会社から離れた場所で働くという意味を持っています。
インターネットの通信速度が速くなりテクノロジーが進化した今、様々な仕事が会社に出社せず働く場所や時間を選べるようになりました。テレワークは仕事の質を高める柔軟な働き方の1つとして注目されています。
テレワークはオフィスの賃貸料やデスクなどのコストを削減できるため、社員だけでなく企業にとってもメリットがあるのが特徴です。
テレワークが始まったキッカケ
テレワークが浸透した始まりは、1970年代のアメリカでエネルギー問題とマイカー通勤による混雑や大気汚染問題がキッカケでした。車社会による大気汚染を緩和するためにロサンゼルス近郊で始まったとされています。
日本ではインターネット環境などのインフラが整った2000年代はじめから浸透しました。また、2011年の東日本大震災の影響で従来の働き方にリスクを感じた人も多く、テレワークがより広まるキッカケになっています。
昨今では日本政府による「働き方改革」でもテレワークが推進されており、今後は様々な企業や職種でテレワークを導入されることが予想されています。
テレワークとノマド、SOHO、モバイルワークの違い
出社しない働き方で言えば、テレワークの他にもノマドワークやSOHO、モバイルワークなどがあります。働き方が多様化する中で混同してしまいがちですが、それぞれの働き方には微妙な違いがあるのです。
ここではテレワークとその他の働き方の違いを紹介します。
SOHOは自宅で働くワークスタイル
SOHOは「Small Office Home Office」の略名です。主に自宅兼オフィスのことを指しており、個人事業から小規模なビジネスを運営する会社などを表しています。
日本ではテレワークよりも昔から使われていた言葉のため、当時の定義と現在の定義は多少異なるようです。主に自宅をオフィスにして働くことがSOHO。
テレワークと比較して、働く場所を自宅に限定しているのが特徴です。
ノマドワークは好きな場所で働くこと
ノマドワークの「ノマド」とは「遊牧民」という意味があります。時間や場所に縛られない生き方はテレワークと同じですが、ノマドワーカーの多くは雇用契約を結んでいないフリーランスなのが特徴的。
仕事場はカフェやコワーキングスペースなど、その時々の好きな場所で働くためオフィスが必要という概念がありません。
最近では特定の拠点を持たず移動し続ける「アドレスホッパー」も増えてきました。遊牧民という言葉の通り、移動しつつ仕事をするという働き方です。
モバイルワークはモバイル端末で仕事を進めること
モバイルワークはスマートフォンやタブレットを活用しながら会社と連携を取る働き方です。テレワークは主にオフィスワークを中心とした職種に見られますが、モバイルワークは外勤務の職種に多い働き方です。
例えば、営業職でオンラインチャットサービスで日報を報告したり、出張先でスカイプミーティングを行うなど、モバイルデバイスを駆使して生産性を高める働き方です。
テレワークのメリット・デメリット
自由度の高いテレワークという働き方には以下のようなメリット・デメリットがあります。
テレワークのメリット
- メリット1.通勤の負担がなくなる
- メリット2.好きな場所に住める
- メリット3.家事や子育てを両立しやすい
テレワークのデメリット
- デメリット1.孤独を感じやすい
- デメリット2.自己管理ができないと生産性が落ちることも
以下で詳しく解説します。
メリット1.通勤の負担がなくなる
テレワークの大きなメリットと言えるのが、通勤から解放されることです。満員電車や通勤ラッシュを回避することで精神的な負担を大きく減らすことができます。また通勤時間を削減することができ、仕事の生産性も上がりやすいです。
業務以外にかかる時間を最小限にできるのはテレワークならではの特徴と言えます。
メリット2.好きな場所に住める
出社する必要がないテレワークを導入することにより、住む場所の自由度も広がります。例えば東京に拠点を置く会社に雇用されている社員が高知県で仕事をすることも可能です。
落ち着いた空間で仕事がしやすい環境を構築できたり、物価の安い場所に移住して生活コストを下げらのはテレワークならではのメリットです。
メリット3.家事や子育てを両立しやすい
場所に縛られない働き方のテレワークであれば、家事や子育てなどのプライベートな問題も解決できるでしょう。従来は子育てするためにキャリアをストップしなければなりませんでした。テレワークであれば女性ならではの問題も解決できるのです。
プライベートと仕事を両立しやすいテレワークは、生産性を高めながら私生活も充実させられる魅力的な働き方と言えるでしょう。
デメリット1.孤独を感じやすい
テレワークではリアルなコミュニケーションが減るため孤独を感じてしまうこともあります。一人暮らしで自宅をオフィスにしている場合、現実世界と距離感を感じてしまうこともあるでしょう。
孤独感を解消するには定期的に人に会ったり、運動を取り入れるなどしてリフレッシュする時間を設けることが大切です。
デメリット2.自己管理ができないと生産性が落ちることも
自由度が魅力のテレワークですが、時にはダラケてしまい生産性を落とす原因になってしまうことも。プライベートな空間で仕事を進めていくには自己管理能力が問われることも多いです。
仕事とプライベートのメリハリをつけるには、計画や目標を明確に持つことも大切です。また、コワーキングスペースを活用して仕事とプライベートを切り分けるのも良いでしょう。
まとめ
テレワークやノマドワークなど、現在では自由度の高い働き方が増えてきました。外的なストレスを軽減し、仕事の生産性を向上させられるテレワークは1つの選択肢として価値があります。
ただし、テレワークにはコミュニケーション不足の問題や、自由度の高さゆえにモチベーションが下がるというリスクがあることも事実。より快適にテレワークを行うには個人個人の工夫も大切です。
働き方改革を行いたい企業の方は、場所に縛られないノマド的な側面を持つテレワークの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
また最近「リモートワーク」という言葉も出てきました。こちらも要チェックです。
この記事を書いた人
茂木 太郎
フリーライター、ブログ、輸入物販をしながら海外ノマドをしているフリーランス。場所に縛られない生き方をしながら体験談をブログで発信中。主にヨーロッパとアジアを周遊しながら仕事をする生活を続けており、ストレスのない自由な働き方を追求しています。