在宅勤務に監視は必要?
「在宅勤務だとサボってしまうのでは?」「却って効率が悪くなるのでは?」
在宅勤務導入の際によく持ち上がる問題です。確かに離れてしまうと何をしているのかわからない、一人で仕事をしていると切り替えがうまくいかない、など不安視する声は多数聞こえてきます。しかし、本当に在宅勤務を「監視」することで業務効率は上がるのでしょうか?
在宅勤務「監視」サービスを各社が発表
一方この問題を解消したいというニーズはやはり多いようで、パソコンに専用ソフトをインストールすることで、パソコン使用状況をブラウザ上で可視化するサービス(Panasonic)や、カメラ映像から写真の顔を認識し、在席・離席を自動判別して記録する「テレワークサポーター」(キャノンITSソリューションズ)、PCの利用情報やスケジュールをタスク別・アプリ別に集計して業務工数を見える化する「働き方見える化サービス」(NEC)など、在宅勤務の状況を把握するためのサービスを各社が発表しています。
在宅勤務の効率upに必要なのは「コミュニケーション」
上記のように、カメラなどを使って管理する方法も、気が引き締まって良いと感じる人もいるでしょう。PCの利用情報を集計するようなものも、チームとして業務工数を可視化し、今後の業務スケジュールを効率よく組むためには非常に便利とも言えます。
一方で「監視されている」と感じてしまうような状況はやはりあまり気持ちの良いものではありませんし、逆にストレス過多になってしまうことも大いに考えられます。
では効率の良い在宅勤務に本当に必要なのは何でしょう?それは、チームの一員として働いているという意識と、密なコミュニケーションです。働いている場所は違えど、同じ会社で働くチームメイト。目標やプロセス、情報をきちんと共有し、疑問や意見はすぐに言い合える。その環境さえ作っておけば、わざわざ監視せずとも自ずと成果は上がってくるのではないでしょうか?
在宅勤務をスムーズにこなすために環境を整えよう
何かと不安な在宅勤務ですが、最大のメリットは「自分に合わせた働き方ができる」というところ。このメリットを大いに享受すべく、働きやすい環境を整えましょう。
① チーム内のコミュニケーション環境
先述の通り、チーム内コミュニケーションの快適さは、在宅勤務者の働きやすさにとって、最重要とも言える事項です。web会議の方法、進捗の報告や日々の細かな連絡事項など、事前にやり方を決めて、各人がスムーズに対応できるようにしておきましょう。
② ネット環境やマシンスペックなど、物理的な環境
働きやすさの要であるのがネット環境とマシンスペック。自分の仕事をスムーズにこなせるものを揃えておきましょう。その他にも広いデスクや座り心地の良い椅子、お気に入りの飲み物など、物理的な環境は非常に大事です。予算の許す限り最大限に良いものを揃えてください。
③ 1日のスケジュール、または自分なりのリズム
効率というのは人それぞれ、パフォーマンスの波もそれぞれですが、「今日はここまでやろう」という作業目標や、それに向かうためのスケジューリングも大切です。web会議を入れて人と話す機会を作るのもメリハリになりそうです。タイマーを使ったり、一定時間の作業と休憩を繰り返すポモドーロ・テクニックを使う人も多いようです。自分に合ったリズムを見つけてくださいね。
④ 気分転換できる場所
誰もいない自宅での一人作業、どうしても気分が乗らない日があるかもしれません。そんな時のために、ちょっとした散歩コースや、落ち着ける喫茶店など気持ちを切り替えられる場所をいくつか持っておくのも効果的です。ネット環境があって、美味しいコーヒーが飲めて、ちょっと長居できるカフェをセカンドオフィスとして確保しておくのも良さそうです。特に在宅勤務者ははっきりとして休憩を設けず、全体的に働きすぎる傾向にあります。気分転換の方法もよく考えて、メリハリをつけて作業できるようにしておきましょう。
良い在宅勤務の環境づくりのために、便利なツールを教えてもらいました。ぜひ次の記事で。
この記事を書いた人
土佐光見
リモートワーク研究所研究員・ライター。
webショップの企画運営、web制作、ディスクリプションライティングを経験し、フリーランスに。リモートで働く二児の母。趣味は読書、観劇、俳句。