場所も事情も違うのが当たり前。リモートワークこそがスタンダード 〜株式会社ラクロー(前編)

リモートワークをもっと当たり前の社会にするために、「リモートワークは普通!」になっている会社を紹介していきます。今回は、画期的な勤怠管理サービス「ラクロー」を開発した、株式会社ラクローさんのお話しを伺いました!

社員全員がフルリモートだというラクローさん。普段のコミュニケーションの取り方や、フルリモートでのお仕事方法や顧客対応の仕方などお伺いしました。


山崎 竜也

山崎 竜也やまさき たつや

株式会社ラクロー カスタマーサクセス部
2012年にモバイルコンテンツ事業会社に営業職として入社。主に北海道や東北エリアの携帯販売代理店を担当したのち、ヘルスケアサービスの企画部門へ転属し、新規事業の立ち上げに携わる。2020年にラクローに入社してからは、顧客対応全般を担当。問い合わせの受付、オンラインでのサービス説明、トライアル期間の導入支援、契約企業向けサポートなどを行っている。
及川 嘉野子

及川 嘉野子おいかわ かのこ

株式会社ラクロー プロダクト企画部
2010年ソフトウェアメーカーに入社し、人事向けWebサービスの設計・開発や、テスト自動化プロジェクトに携わる。2019年にラクロー社に入社。Webサービス仕様の検討、新機能の動作確認、障害分析、ヘルプコンテンツの作成などを担当。岩手県在住で保育園に通う子供を育てながらフルリモートで仕事をしている。

打刻レスでより正確な労働時間を算出する「ラクロー」

まず最初にラクローの会社概要とそのついてとサービスについてお伺いします。ラクローさん自体は「ラクロー」というサービスのために作られた会社になるんですよね?

山崎

そうですね。

山崎さんご入社はいつごろですか?

山崎

2020年5月です。

及川

私は2019年の10月からです。「ラクロー」の正式リリースが2019年の8月末だったので、そのあとすぐですね。

ラクロー自体はどういうサービスなのでしょう?

山崎

「勤怠管理サービス」です。PCログなどの客観的な記録を元に労働時間を算出します。従業員自身が打刻をしなくても、労働時間が記録できるというのが特徴です。

画期的ですね。

今、ラクローさんのチーム体制はどんな形でしょうか?

山崎

開発チームは5名程度、営業・カスタマーサポート、マーケティング、バックオフィスと、それぞれの役割を決めて事業運営しています。

皆さん最初からリモートワークという条件で働き始めてるんですか?

及川

はい。面接からリモートでした。

及川さんはどんなお仕事をされているんですか?

及川

入社当初は、顧客対応、動作確認を担当していました。 私は以前システムエンジニアとして働いていたこともあり、動作確認で戦力になれることが多かったので、山崎さんが入社してからは、山崎さんが顧客対応、私は動作確認やヘルプコンテンツの作成と分担する形にシフトしていきました。

なるほど。じゃあ、山崎さんが、顧客対応全般を主に担っていると?

山崎

そうですね。

顧客対応も、リモートだからこそすぐに問題を解決できる。

リモートで顧客対応するっていうのは、具体的にどういうお仕事になるんですか?

山崎

「ラクローってどんなサービスですか?」というお問い合わせが、最初にホームページを通じてお客様から寄せられます。そこからの初回打ち合わせが主ですね。Zoomなどのテレビ会議ツールを使って「こんなサービスですよ」というのを、実際の画面を見ていただきながら説明をします。その後は、トライアルとして実際に使って頂いて、出てきた質問を都度メールであったり、必要に応じてテレビ会議も使って説明していくというような感じになります。

これは「どうするんですか?」「どうやったらいいですか?」って質問が来たときに「じゃあ、ちょっとリモートで顔を合わせてお話ししましょう」と。

山崎

そうですね。

それに応じられないお客さんがいることはあります?

山崎

メールや電話でやり取りすることもありますが、ほとんどのお客様がテレビ会議に応じてくれています。

電話営業のようなこともされるんですか?

山崎

こちらから新規営業のために電話をすることは基本的にはしてないんです。過去にお問い合わせがあって、その時は導入を見送ったお客様に対して、また改めて「こんな機能が追加されたんですけど、どうですか?」ってご案内するようなことはやりますね。それはもう泥臭く、1件ずつメールで(笑)。

一同

(笑)

山崎

ただ、マーケティングを担当している方が、メルマガを送ったり記事を作ってお知らせしたりはしていますね。

オンラインで顧客対応というのは最初戸惑いましたか?

山崎

私自身が、オンラインでお客様と商談することが今までなかったので慣れが必要ではありました。

現在はスムーズにできていると感じますか?

山崎

そうですね、問題なくお客様とコミュニケーションできていると思います。メールで、例えば「これが分かりません」って質問を頂いた時に、どういう設定をしていて、どういう条件で何が起きたのか、みたいな細かいことがなかなかテキストだけだと伝えきれないので、テレビ会議で直接話してささっと確認できた方がお客様にとっても都合が良いですし。

相手の方から「今、オンラインで質問したいんですけど、いいですか?」ということもありますか?

山崎

たまにいらっしゃいますね。「この後、大丈夫ですか?」みたいな。ただ、一応その前にメールで一言頂くことが多いですけども。

出てきた質問なんかをパッと解決できる、レスポンスが早くなるというのはリモートの強みかもしれませんね。

山崎

ええ。それに基本オンラインでミーティングをやるので、お客さんと直接話せる機会が増えたなと思っています。対面で会いに行くとなると、どうしても時間の限界が生まれてしまいます。特に顧客対応は、お客様の「これ分かんない」が解決できればいいので、5分だけ話して終わりということも多いんですね。なので、オンラインだとお互いにとってもいいことだなと思います。そのちょっとの質問のためにいちいち会いに来られたら、お客さんとしても身構えるんじゃないかなと。

そうですね。お茶を入れる手間とか生まれますよね。

山崎

なので、そういうのがお互いに気軽にできるようになったっていうのは、リモートの働き方のいいところだなと感じています。

直接行かなくていいからコミュニケーションが増える。それはすごくいいところですね。

リモートでも出社でも「変わらない」コミュニケーション

及川さんは、動作確認とヘルプコンテンツの作成などを担当されているんですよね?

及川

はい。

それは直接ウェブページに作成しているんですか?

及川

Zendeskっていうサービスを使って作っています。

山崎

お客さんから問い合わせがあって、僕も分からないことはすぐ及川さんに聞くようにしています。そこで「これは確かに分かりづらいね。表記しておいた方がいいね」となったら、どんどんヘルプコンテンツを更新していくみたいな感じですね。

それは皆さんで相談して決めることですか?それとも、及川さんが判断してやること?

及川

相談したり、依頼されたり。勝手に書いたり(笑)。

ものによる感じですね(笑)。その辺のさじ加減や文化がなんとなく皆さん感覚的に共有されているんですね。コミュニケーションを取らなきゃいけないところと、取らなくていいところみたいなのが自然に分かってるというか。 出社するスタイルよりはリモートの方が合ってるなと感じますか?

及川

そうですねえ…でも、ラクロー社の雰囲気としては、オンラインでも出社でもあんまり変わらないんじゃないかなという気はします。山崎さん、どうですか?

山崎

結構すぐ「今、ちょっといいですか?」って相談したりするので、そこまで対面かどうかで大きく違わないだろうなと思います。

及川

うん。

リモートワークで働くのはラクローが最初ですか?前職のときは電車に乗っていくスタイルで。

山崎

そうですね。本格的にやるのは初めてです。

じゃあ、その変化が特にストレスになったりということもなかったですか?

山崎

単純に使うツールが変わるので、使い方を覚えたりするのに戸惑いはありましたけど、コミュニケーション的な違和感はなかったですね。

それはどちらかというと、コミュニケーションのスタイルというよりは、ラクローの雰囲気ですかね?

山崎

そうですね。それは自然に。

社内のコミュニケーション手段は仮想オフィスのRemottyだと思うんですけど、何か気を付けてることってありますか?

及川

ルールとかはないですね。実際のオフィスのように「おはようございます」と「終わります」は言いますし、必要な相談ももちろんします。

リモートでも実際のオフィスのように働いているんですね。

後編に続く

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この記事を書いた人

土佐光見

リモートワーク研究所研究員・ライター。 webショップの企画運営、web制作、ディスクリプションライティングを経験し、フリーランスに。リモートで働く二児の母。趣味は読書、観劇、俳句。