この企画では旅人プログラマー田中 一紀(通称カズさん)がオーストラリアで3ヶ月に渡って「旅」と「働く」を同時に行うワーケーションに挑戦します。現地からの生の声を日記形式でお伝えいたします。
2019/02/12 ブルームに到着
老兵号と旅に出て早5日。時折「カタカタ」や「キィーキィー」などと音を立てて私の不安を煽る意地悪な相棒ですw今のところ老兵号も機嫌を損ねずになんとか走ってくれています。
いやー、西オーストラリア広すぎます。今回はダーウィンへの道のりなのですが、見どころスポットというのがその道のりから大きく離れ、数百キロ寄り道する必要があり、さらにまた同じ道を戻ってこなければならない、という寄り道に時間と燃料を浪費しなければならないという問題に直面しています…。
また、西オーストラリアは未舗装道路が多く、折角行きたい場所があっても未舗装の道路を数十キロ通らなければたどり着けない場所がほとんどです。老兵号では未舗装道路はさすがにきついと思い、今回は行くのを断念しています。(無理して行ったとしても、その後の老兵号との旅が。。)
そんな中寄り道できたのがピナクルズ砂漠。無数にあるこの突起みたいな岩が特徴
そしてシャーク湾のシェル・ビーチ。海岸が全て貝殻で生成されたビーチ。
海沿の見どころは距離が遠すぎるので内陸のルートを選択してみましたが、目的の公園などは未舗装道路に阻まれて見どころまで辿り着けず…。
しかしこの内陸のルート、資源大国のオーストラリアで一番鉄鉱石がたくさん採掘されているところのようで、そこから北にあるポート・ヘッドランドという港までの道路は、超ロングのロードトレインが大量に行き交うモンスターロードとなっていましたw
こんな長尺モンスターどもが道路をビュンビュン走っています。(4連結は今まで見た最長)
追い越すのも一苦労w
で最終的にこの港から海外各国に船で運ばれる訳ですね。(社会勉強になった
そしてようやくこの旅の中間点のブルームに到着です。 ここの街は非常に日本と縁があって、明治時代から真珠の養殖のために多くの日本人が移住してきたという歴史があるようです。
こんな感じで日本人墓地が街の真ん中にあったりします
またこんな綺麗なビーチも。ケーブルビーチだったかな。(この旅で自分的に一番綺麗かも)イッヌ楽しそうw
この街にはもう少し留まりたかったのですが、この後のスケジュールが結構大変だったので名残惜しいですが1泊で街を後にしました。ここブルームはいずれまた訪れたいと思いました。まだまだ先は長いです。
ではでは。
2019/02/15 荒野をひたすら走り続けました
老兵号とともにオーストラリア西部を北上しているのですが、気温が上昇するのはモチロン、燃料の単価も僻地価格で上昇してしまい、GSに寄る度にタメ息をつく毎日ですw (好きでやってるので文句言えないですが…。)
ブルームを出発してからというもの、寄り道できる場所もなく、ひたすら荒野の一本道を走り続けています。
車から見えるものは、背の低い木々と蟻が一生懸命積み上げた蟻塚が無数にあるだけです。この岩みたいに見えるの全部蟻塚です。
この蟻塚、気になって近づいてみたら人の身長を有に超える高さまで積み上げられています。比較対象が無くて分かりづらいですが、これで高さ2メートルは有に超えています。こんなものが荒野に無数に築き上げられているのを目にすると、蟻さんの偉大さが分かります。
蟻塚を横目にしつつ、西オーストラリア州からノーザンテリトリー州に移ります。ここにも検疫所がありましたが、チェックは入る時だけで出る時はノーチェックです。
で、ノーザンテリトリーに入った途端、道路の舗装が荒れ始めます。継ぎ接ぎだらけの道路で老兵号が跳ねまくります。また携帯電話の電波も全く入る気配がありません…。
州によってインフラ関連の投資に対する予算額が違うのだろうか…。西オーストラリアは僻地感満載の割に、実は道路舗装の質はかなり良く、携帯電話の電波も以外と入り、長時間圏外になることもあまり無かった印象です。それに比べるとちょっと環境が良くないと感じます。
調べてみるとノーザンテリトリー州は準州という扱いなので、完全に独立した州ではないみたいです。人口も少ないし、産業もイマイチ活発じゃないみたいだしな。日本は地方でも立派な道路や橋があるけど、やはり国によって事情は違うのだなと実感。
そんな感じでしたが、老兵号の奮闘のおかげで無事に目的地のダーウィンに到着しました。帰国予定日まで2週間。何しよう。
ではでは。
2019/02/18 ダーウィンでの生活
ダーウィンはノーザンテリトリー州の州都ということですが、実際はとても小さな街です。試しに蒸し暑い中、街の中心街をパトロールをしてみましたが、30分もあれば一回りできてしまうくらいの広さです。
メインのショッピング街と思われる通りは空きテナントが目立ち、土曜日の夕方だというのに人通りがあまりなく、どこか日本の地方都市のシャッター商店街のような雰囲気にも似ています。(雨季で観光のオフシーズンということもあるかも)
3日ほどダーウィンに滞在しましたが、ここに来て初めて知ったことは、第二次大戦中にオーストラリアで唯一日本軍の空襲被害を受けているということでした。街のいたる所でその記録を目にします。大日本帝国の野望がこの地にまで及んでいたのかと驚きました。
滞在中にワーキングプレイスとしてお世話になったノーザンテリトリー準州立図書館です。ユニオンジャックのデザインが至るところ組み込まれていてカッコいい建物です。
この図書館、珍しいことに州の政府機関の建物の一部に入っているため、建物の中に入るのにX線の手荷物検査を受ける必要があります。
海沿いの高台に建てられていて、こんな感じで建物内から見える窓の景色がとても美しいです。
中はこんな感じ、図書館とは思えない雰囲気ですが、地下にはしっかり蔵書がありました。
オーストラリアから日本への帰りの便の予約は2週間先です。このままダーウィンか帰国便の出発地のケアンズに滞在しようと思ったのですが、いろいろと調べてみると、ダーウィンからバリ島にLCCの直行便があることが判明しました。
バリ島はリゾート地ですし、物価もオーストラリアよりも全然安いので、生活コストが高いオーストラリアから一旦避難し、バリで残りの期間をのんびり過ごして帰国しようと思います。
ではでは。
2019/03/03 旅の終わりは…バリ島?
長期の車旅の疲れを癒やすために2週間ほどバリ島に潜伏して仕事に集中していました。
日中は暑さを避け、ほぼホテルの部屋で仕事をしながら過ごし、日没後にパトロールで街に出て美味いもの物色しながら酒を飲み、酔っ払ってホテルに帰って寝る、というルーティンでした。
ホテルの部屋からの夕焼け。しかしせっかくだからと思い、土日にバイクを借りて観光地に足を伸ばしてみたのですが、オーストラリアの広大な自然や景色を楽しんだ後だったこともあり、残念ながら印象に残るような場所や景色はありませんでした…。めちゃめちゃ蒸し暑いし…。
海の中の寺院タナ・ロット寺院。干潮で陸続きだし、観光客がスゲー多かった…。バリ島はリゾートで有名な場所なので、急かせかぜずにのんびり過ごすのが一番のようです。
食事はやはりAUSよりも同じアジアの文化に近いインドネシアの方が自分に合っていました。
サテアヤムというインドネシア版焼き鳥を食べながらビンタンビールを飲み、締めにナシゴレンやミーゴレンがいい感じです。(味付けがちょっと甘いのが難点ですが…。)
またバリ島には多くの日本人向けレストランがあり、深夜も営業していて食事に困ることもほとんどありません。酒も安くコンビニとかで気軽に入手できるのもいいです。(オーストラリアの酒の高さと入手の面倒くささはホント参りました)
長期で滞在するならバリ島を選択肢に入れるのもアリだなと感じました。バリ島はなんとなくまた来るような気がします。
のんびりとバリ島潜伏を終え、日本の帰国便に搭乗するため、ケアンズで最後のオーストラリア滞在です。しかしなぜかケアンズは日本人ばかりだった。滞在ホテルの近所のモールは日本人の若者たちでごった返していました。時期的に卒業旅行かな。
この時期のケアンズは雨ばかりで出掛ける気にもなりません、酒飲んでとっとと寝ます。次回来るとしたら乾季だな、グレートバリアリーフ見逃したし。
明日いよいよ日本に戻ります。ではでは。
今回の移動距離
旅の終わり
大陸の北東に位置するケアンズからスタートし、西側の最北端のダーウィンまで、 三ヶ月間に渡ってレンタカーのリロケーションカーを利用してオーストラリア大陸を旅してきました。
諸事情により途中で飛行機の移動などもありましたが、ほぼ陸路移動で一周することができました。
車での総移動距離:約15,000キロメートル
車の燃料代(概算):約250,000円
燃料代だけでかなりの費用がかかってしまいましたが、陸路を時間かけて移動したことは自分にとってとても良い経験となりました。車で長距離移動は大変でしたが、空路の移動では見ることのできない絶景に出会えたり、現地で生活している人たちとの触れ合いなどがあってとても刺激的な旅でした。
今回の旅の反省点はいくつかありますが、最大の反省点はもう少し時間の余裕を持ちたかったことです。観光ビザでの旅でしたので入国から最大で三ヶ月間までしか滞在ができないという縛りもありました。費用はかかりますが一度第三国に出国して再入国するなどすればもう少し滞在期間を伸ばすことも可能だったと思います。(今回は確定申告で日本に戻る必要があった)
次回AUSに行く場合は、季節はもう少し涼しい時期を選び、滞在期間をもう少し長くして余裕のあるスケジュールで旅をしたいです。 特に西オーストラリアは是非もう一度旅したい。
この記事を書いた人
野本 司
リモートワークラボ編集長。株式会社ソニックガーデンに入社する前のインターンシップから現在まで、ずっとリモートワークで働いている。趣味の旅行を兼ねて国内外を飛び回りながら働く生活スタイルをしている。