世界で、都内で、旅をしながら…十人十色のワークスタイル〜株式会社トラベロコ(前編)

リモートワークをもっと当たり前の社会にするために、『リモートワークは普通!』になっている会社を紹介していきます。今回は、海外在住日本人と日本人旅行者のマッチングサービス『トラベロコ』を運営する、株式会社トラベロコさんのお話しを伺いました!

立ち上げ当初から、世界各国に居住するフルリモート社員で構成。世界中に散らばる約4万人の『ロコ』たちのサポートや、サービスの構築もフルリモートで行っているそう。それぞれに全く違うスタイルで働く、個性豊かで魅力的なメンバーの皆さん。それぞれのワークスタイルや、時差のある仲間とのコミュニケーション方法などを語ってくださいました。


平林 磨衣

平林 磨衣ひらばやし まい

株式会社トラベロコ 広報担当
大学卒業後、ベトナム現地旅行会社に入社。その後、人材会社に転職しベトナムと日本の拠点にてBPOサービスの管理者として勤務。日本帰国後、日本のキャラクターコンテンツを海外に発信するプロモーション事業に携わり、同時にトラベロコで副業、そのままトラベロコへ転職し現在に至る。
伊東 茜

伊東 茜いとう あかね

株式会社トラベロコ メンターロコ担当
新卒からCtoC・BtoBの営業、コンサルティング、新規サロン事業の企画、立上げ、会長秘書、官公庁の新規Webプロジェクト、などを経験。2016年1月1日にアルゼンチンの首都、ブエノス・アイレスにてアルゼンチンタンゴ留学を開始。2016年にトラベロコに現地ロコとして登録。現在は、現地在住の日本人にアルゼンチンタンゴを教えながら、トラベロコのロコをサポートする「メンターロコ」としても活動中。
岡 慧隼

岡 慧隼おか けいじゅん

株式会社トラベロコ PR担当
高校卒業後、コンサルティング企業で見習い、東南アジア関連NPO勤務、シンクタンク立ち上げなどに携わる。その後、大学在学中にトラべロコと出会いバイトを開始、卒業と同時に入社。

旅する人を世界中からサポートするサービス

それではまず、会社の概要についてご説明頂けますか?

平林

弊社は旅行会社ではなくて、旅のお手伝いや海外での現地サポートをしている、『スキルシェアサービス』を展開しております。海外在住の日本人と、海外に行きたい日本人をマッチングするプラットフォームを運営しておりまして、そのプラットフォームの名前が『トラベロコ』です。

トラベ『ロ』コなんですね。

平林

はい。名前の由来ですが、ハワイ在住の日本人や現地の人のことを『ロコ』と呼ぶんです。『ローカル(local)』の先頭を取って『ロコ』。ハワイだけじゃなくて、世界中の『現地の人』を『ロコ』と呼んで、その人たちの会いにいく=旅行するという意味で、『トラベル』と『ロコ』をくっつけて『トラベロコ』となりました。

トラベロコについてはこちら

トラベロコトップページ

なるほど。今、会社は何名で運営していますか?

平林

今、運営に関わる直接的なスタッフは10名ほどなんですが、関係者を含めると全部で30名くらいですかね。その中には社員だったり、インターンだったり、委託社員だったりと雇用形態はバラバラですが、会社として足りてない部分を外部から呼び込んで運営しているという感じです。

その外部から呼ぶというのは、普通に募集をかけるというやり方ですか?それとも『ちょっとこういう面白い人がいるよ』みたいな感じで、今関わっている人が引っ張ってくるというような。

平林

どっちのパターンもあります。

新卒社員もフルリモート採用。戸惑いは?

今年は初めて新卒採用したと伺いましたが…。

僕ですね。

岡さんおひとりですか?

はい。実は新卒募集がかかっていたというわけではなくて、2年半ぐらい前に、トラベロコを見つけて、僕の方から面白いなと思って声をかけて、代表の椎谷とちょっとお話をして、バイトとして採用してもらいました。そのまま卒業して、流れで入社したという(笑)

新卒からリモートワークということなんですが、周りの反応はどうでしたか?

家族の理解はなかなか得づらいですね。

一同

(笑)

家族は僕が何をしているのかよく分からないし、なんならちょっとよくないことをしているんじゃないかと思われている節もありますね(笑)。ただ、一方でいろんなところに行けるのは、かなりストレスフリーなんです。僕は昔から、同じところに毎日通うのがものすごくストレスだったので、その点に関してはかなり開放されました。

特に困ったことはなかったですか?

最初は自分の『伸び』みたいなところに関してはかなり不安がありました。同期がいると『自分はこれぐらい進んでて、相手はまだだな』とか、『相手は今結構進んでいるから、もうちょっと頑張ろう』とかいう比較ができる。

目安というか、なんとなくの。

そう。目安があるじゃないですか。それがなかったので、今もないですけど、ちょっと困惑しましたね。どこまで今、自分ができているのかとか、成長しているのかなというのを測ることができない。そこは始めたての頃、ちょっと難しかったポイントですね。

今まで学校で、ある程度比較対象がいる中でやってきたのが、急に、場所的にも1人になると、そういう戸惑いはありそうですね。

そうですね。

名古屋⇆ベトナム間で創業。必然的に居住地は採用の条件から消えた。

全社フルリモートという形態ですが、拠点となる事務所は存在してるんですか?

平林

はい。一応事務所というか、シェアオフィスに本社という形で籍を置いてまして。ただ、実際にそこへ行く人間というのが、私だけでして。月に4回ほどのみ(笑)。

4回ほど。逆になんで4回なんですか(笑)?

平林

月に1回外部の方と会う予定があって、その帰りに1回。あと荷物が届いたり、手紙が届いたりというのがたまにあるので、その確認をしに行くので、平均して4回くらいになるという。

平林さんのホームオフィス

ちょっと行くと、すごくほこりっぽくなってたりとかしそうですね。

平林

そうですね。『チラシがたまってるな』という感じで(笑)。

フルリモートというやり方は創業当初からなんですか?

平林

そうですね。創業当初は代表の椎谷と、あとCTOの杉本のみだったんですが、当初代表の椎谷が名古屋におりまして、そこでまず自分のアイデアを形にしてくれる、開発できる人を探したんですね。そこで椎谷の前職のつながりで、当時ベトナムに住んで旅行会社に勤めていた杉本とつながって、『じゃあ、お願いします』と。でも名古屋とベトナムだともう、物理的にダメじゃないですか。

そうですね(笑)。

平林

それでもう最初から必然的にフルリモートになってしまったというのが事の発端ですね。

だから、もうそれ以降のスタッフも誰がどこというのは気にしないでどんどん採っていこうみたいな。

平林

まさにそうですね。

なるほど。現在実務をやっていらっしゃるスタッフの方って、日本にいない方の方が多いですか?

平林

そうですね。日本にいない方が多いですね。全世界です。

採用の時はこのような(このインタビューはオンラインで行なっています)web会議ツールを使っての面接で採用ですか?

平林

そうですね。基本的に全部オンライン上でやってます。

岡さんもそうでしたか?

そうですね。僕もSkypeだったんですけど、いつも映像を使わないので、映さないので音声のみで。一番最初に椎谷と話した時も顔は分からないまま、通話だけでしたね。

音声だけで。

ええ。なので、社員の顔が分からないままバイトが始まりました。

中編に続く

この記事を書いた人

土佐光見

リモートワーク研究所研究員・ライター。 webショップの企画運営、web制作、ディスクリプションライティングを経験し、フリーランスに。リモートで働く二児の母。趣味は読書、観劇、俳句。